言語的不公正研究会 

日本言語学会 特設研究会

本研究会では、日本における言語的不公正を実証的に検討します。初年度は、琉球諸語を主な対象に、教育・社会的態度・行政施策などの事例を分野横断で収集・共有し、「論点マップ」として整理することを目指します。

本研究会は日本言語学会の特設研究会として承認され、2026年10月から活動を開始します。

お知らせ

第1回研究会 キックオフ集会

言語的不公正とは

言語的不公正とは、伝達の負担・信用性の判断・資源へのアクセスなどが、言語にもとづき体系的に不利に配分されている状態を指します。この観点は、教育・雇用・メディア・司法・医療・行政手続といった制度的場面から、窓口での応対、近隣づきあいといった日常生活の細部、さらには言語学者自身の調査・研究の実践にまで関わりうるものです。

取り組み

本研究会では、2026年10月〜2027年9月の1年間に、次の二つの作業に取り組む予定です。

  1. 事例の収集と共有:琉球諸語における言語的不公正が現れる場面(教育、社会的態度、行政・条例、当事者の経験など)について、構成員および外部講師の知見をもとに事例を収集・共有します。
  2. 論点の切り分け:収集した事例を整理し、「論点マップ」として可視化します。

本研究会は、法制度への提言そのものを目的とはせず、その手前にある実証的な基盤づくりを目指します。言語的不公正の実態を可視化し、論点の整理から始めます。将来の学際的な議論に耐えうる知的基盤を、日本言語学会コミュニティの中で育てることをめざします。

なお、本研究会は特定の地域・立場を代表するものではありません。本研究会でなされる言説の学問的妥当性は、日本言語学会が保障するものではありません。

研究会情報

項目 内容
名称 言語的不公正 研究会 / Linguistic Injustice SIG
位置づけ 日本言語学会 特設研究会(Special Interest Group)
活動開始 2026年10月
活動期間 1年間(最大2回まで更新可)
代表者 中川奈津子・折田奈甫

この特設研究会は日本言語学会が設ける下部組織で、学会誌や大会では取り上げられにくいテーマや萌芽的な問題意識を、公開の場で試行錯誤しながら育てることを目的としています。本研究会の研究集会は原則公開で、部外者の傍聴・参加を受け入れます。

メンバー(五十音順)

氏名 所属機関 専門分野
庵功雄 一橋大学国際教育交流センター 日本語学、「やさしい日本語」
折田奈甫(共同代表) 早稲田大学 心理言語学
坂井美日 鹿児島大学 日本語学
杉本篤史 東京国際大学 言語権論、言語法制
関穂乃佳 中央大学大学院法学研究科 国際人権法
中川奈津子(共同代表) 九州大学 機能言語学
半嶺まどか デンバー大学 応用言語学、社会言語学、マルチリンガリズム
山下里香 関東学院大学 社会言語学
李在鎬 早稲田大学 日本語教育学
横山晶子 国立国語研究所 言語学、危機言語

活動記録

研究集会の開催報告、議論の要約、出てきた問いのリスト、文献メモなどは、随時こちらに掲載していきます。

(活動記録はまだありません。)

お問い合わせ・メンバー参加のご希望

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